
電車の急ブレーキで首を痛めた…
首を動かすとどの方向でも痛い…
手に痺れがあって不安…
こういったお悩みはありませんか?
今回のブログをご覧になることで、ムチウチ後の首の痛みや痺れの意外な原因と解決方法について知ることができます。
お悩みの方の参考になりましたら幸いです。

皆さんこんにちは。
高槻市で整体院を営んでおりますユーカリ整体院の樋口です。
このブログを書いたきっかけなんですけども、患者さんから、「電車で寝ていて急ブレーキがかかった時に首を痛めて、それ以来首と手に痺れがあるんです…」と、お悩みの相談がありました。
詳しく聞いてみると、「首を動かすとどの方向でも痛くて、特に左側がひどいんです。整骨院にも通っていたのですが良くならなくて…」ということを教えていただきました。
今回の患者さんは30代の男性。
首を動かすたびに痛みと痺れがあると、仕事や日常生活に大きな支障が出てしまいますよね。
体をみてみたところ、意外な部分が原因になっていることが分かりました。
詳しく解説していきますので、一緒に解決していきましょう!
話の内容はこちら
①ムチウチ後の痛みと痺れはなぜ長引く?
②原因は心筋の硬さ!ストレートネックを助長するメカニズム
③日常生活で気をつけるべき3つのポイントとセルフケア方法
それでは話を進めますね。
①ムチウチ後の痛みと痺れはなぜ長引く?

「急ブレーキでムチウチになったのに、なぜこんなに長く痛みが続くの?」
「どの方向に動かしても痛いって、どういうこと?」
このような疑問に答えていきましょう。
ムチウチは、文字通り鞭を打つように、首に急激な力がかかることで起こる症状です。
電車の急ブレーキのように、予期せぬタイミングで首に強い力がかかると、首の筋肉や靱帯が傷ついてしまうんですね。
通常、ムチウチは2週間から1ヶ月程度で良くなることが多いです。
しかし、今回の患者さんのように長期間症状が続く場合は、ムチウチそのものの問題だけでなく、別の要因が症状を長引かせている可能性があります。
今回の患者さんの症状を詳しく見てみましょう。
首を横に倒す動作(側屈)、首を回す動作(回旋)、首を前に倒す動作(前屈)、これら全ての動作で痛みがありました。
さらに、左手にも痺れがある状態でした。
体をみてみたところ、首の神経が圧迫されていることが分かりました。
では、なぜこのような神経圧迫が起きてしまったのでしょうか。
実は、意外な部分が関係していました。
②原因は心筋の硬さ!ストレートネックを助長するメカニズム

今回の患者さんの場合は、心筋(心臓の筋肉)の硬さが見つかりました。
「えっ、心臓と首の痛みが関係あるの?」
そう思われるかもしれませんね。
実は、心筋が硬くなると、体全体のバランスが崩れて、ストレートネックを助長してしまうんです。
具体的にどういうことなのか解説しますね。
心臓は胸の左側にあり、常にポンプのように動いています。

心筋が硬くなると、左側の胸郭(肋骨で囲まれた部分)の動きが悪くなります。
すると、体は無意識に左側をかばうような姿勢になってしまうんですね。
具体的には、左肩が前に出て、体全体が前に傾くような姿勢になります。
例えば、建物の土台が傾いているのを想像してください。

土台が傾くと、その上の柱や壁も歪んでしまいますよね。
同じように、胸郭のバランスが崩れると、その上にある首のバランスも崩れてしまうんです。
これがストレートネックを助長する原因になります。
ストレートネックとは、本来カーブしているはずの首の骨がまっすぐになってしまう状態のことです。

本来、首の骨は緩やかなカーブを描いています。
このカーブで頭の重さを分散して支えているのですが、ストレートネックになるとこのカーブが失われてしまいます。
その結果、首の筋肉や靱帯に負担がかかり、神経を圧迫しやすくなってしまうんですね。
今回の患者さんの場合、心筋の硬さから胸郭のバランスが崩れ、それがストレートネックを助長していました。
そして、ムチウチの衝撃がさらに首の負担を増やし、神経圧迫による痛みと痺れが出ていたんです。
つまり、ムチウチの痛みが長引いていた本当の原因は、心筋の硬さによるストレートネックだったんですね。
では、このような症状を改善するためには、どうすれば良いのでしょうか。
次に、日常生活で気をつけるポイントとセルフケア方法をお伝えしますね。
③日常生活で気をつけるべき3つのポイントとセルフケア方法

ムチウチ後の首の痛みや痺れを改善するために、日常生活で気をつけるべきポイントを3つにまとめました。
1. 長時間同じ姿勢を続けない

デスクワークや電車での移動中、同じ姿勢を続けていませんか?
同じ姿勢が続くと、首や肩の筋肉が緊張して、神経圧迫が強くなります。
30分に1回は首をゆっくり動かしたり、肩を回したりして、筋肉の緊張をほぐしましょう。
2. 枕の高さを見直す

枕が高すぎると、首が前に曲がった状態で寝ることになり、ストレートネックを助長してしまいます。
枕は、仰向けで寝た時に首の自然なカーブが保てる高さが理想です。
3. 深呼吸を意識する

心筋の硬さを和らげるためには、深い呼吸が効果的です。
胸を広げるように深く息を吸うことで、胸郭が動き、心筋周辺の組織が柔らかくなります。
仕事の合間や、気がついた時に深呼吸を取り入れてみてください。
続いて、セルフケア方法をご紹介します。
今回のセルフケアでは、「心筋の硬さをほぐし、首の負担を減らす」ということを目的に行います。
I. 胸式呼吸で心筋と胸郭を柔らかくする
心筋が硬くなると胸郭の動きが悪くなるとお伝えしましたね。
胸式呼吸で胸郭を動かすことで、心筋周辺の組織を柔らかくすることができます。
やり方:
1. イスに座り、背筋をまっすぐに伸ばします
2. 両手を胸の横(肋骨の部分)に当てます
3. 鼻からゆっくりと息を吸いながら、胸を広げるように意識します
4. 口からゆっくりと息を吐きながら、胸を閉じるように意識します
5. これを10回繰り返します
イメージとしては、胸が風船のように膨らんだり縮んだりする感覚です。
特に左側の胸を意識して動かしてみてください。
II. 肩甲骨を寄せるエクササイズ
ストレートネックの方は、肩が前に出て、肩甲骨が外側に開いていることが多いです。
肩甲骨を正しい位置に戻すことで、首の負担を減らすことができます。
やり方:
1. イスに座り、背筋をまっすぐに伸ばします
2. 両腕を体の横に垂らします
3. 肩甲骨を背骨に向かって寄せるように意識します
4. その状態で両腕を後ろに引きながら、肘を軽く曲げます
5. 5秒間この姿勢をキープします
6. ゆっくりと元の姿勢に戻します
7. これを10回繰り返します
肩甲骨の間に、温かい感覚が広がるような意識で行ってください。
最初は筋肉がうまく動かない感覚があるかもしれませんが、続けることで徐々に肩甲骨が動きやすくなります。
III. 胸骨マッサージで心筋の硬さをほぐす
心筋が硬くなると、胸骨(胸の真ん中の骨)周辺も硬くなります。
胸骨をマッサージすることで、心筋の硬さを和らげることができます。
やり方:
1. イスに座り、背筋をまっすぐに伸ばします
2. 胸骨(胸の真ん中にある縦長の骨)に指を立てて置きます
3. 胸骨全体を押してみて、痛いポイントや硬く感じるところを探します
4. 痛いポイントや硬いところを見つけたら、指でそこを押さえます
5. グリグリと上下に動かすようにほぐします
6. 1箇所につき30秒程度、痛気持ちいいくらいの強さで行います
7. 硬いポイントが複数ある場合は、それぞれに対して同じように行います
胸骨の周辺が柔らかくなってくると、呼吸が楽になり、胸郭全体の動きも良くなります。
特に胸骨の上の方(首の付け根あたり)は硬くなりやすいので、丁寧にほぐしてみてください。
こちらの内容は動画でも解説しています。
↓(セルフケアは動画の3分32秒〜)
こちらのセルフケアは1日2回。
朝と晩の1回ずつを目安に取り組んでみてください。
特に、デスクワーク中や電車での移動中は、首や肩の筋肉が緊張しやすいので、こまめに取り組むことをおすすめします。
ぜひお試しください!
まとめ
ムチウチ後の首の痛みと痺れについて解説しました。
今回のように、首の痛みは首だけの問題ではなく、心筋の硬さが原因になっていることがありましたね。
日常生活で気をつけるポイントとして
1. 長時間同じ姿勢を続けない
2. 枕の高さを見直す
3. 深呼吸を意識する
これらを意識することが大切でした。
また、胸式呼吸、肩甲骨を寄せるエクササイズ、胸骨マッサージも一緒に試しましたね。
これらの対策を続けても、首の痛みや痺れが良くならない場合は、心筋の硬さやその他の体のバランスが関係している可能性があります。
その際は、当院の全身のバランスを調整する施術がお役に立てると思います。
お悩みの方は、当院LINEからご相談ください。
監修:樋口亮太/柔道整復師
