夜にドクドク鳴る拍動性耳鳴りの意外な原因は血圧

最終更新日:2026年6月19日

夜になると耳の中でドクドクと心臓のリズムで聞こえる耳鳴り、この状態は「拍動性耳鳴り」と呼ばれています。

今回ご紹介する患者さんは、耳の問題ではなく、腹部の緊張による血圧の乱高下が拍動性耳鳴りを生んでいました。

特に、お腹がカチカチに硬い方・呼吸が浅い方は要注意です。

対策として、自宅でできる腹式呼吸と横隔膜ゆるめケアの2つをご紹介します。

詳しく解説していきますので、一緒に解決していきましょう!

 

この記事を書いた人

 

ユーカリ整体院 院長 樋口 亮太

資格- 柔道整復師

臨床経験15年以上

めまいや頭痛を専門的に施術

                    ◇ ◇ ◇

夜になると耳の中でドクドク鳴って眠れな...

シャーッという耳鳴りとは違って、心臓みたいなリズムがある...

病院では「異常なし」と言われたけど不安が消えない...

こういったお悩みはありませんか?

今回のブログをご覧になることで、夜になるとドクドクと拍動を感じる耳鳴り、いわゆる拍動性耳鳴りの意外な原因と対処法について知ることができます。

お悩みの方の参考になりましたら幸いです。

皆さんこんにちは。

高槻市で整体院を営んでおります ユーカリ整体院 の樋口です。

このブログを書いたきっかけなんですけども、患者さんから、「夜になると、耳の中でドクドクと心臓の音みたいな耳鳴りがするんです...」と、お悩みの相談がありました。

詳しく聞いてみると、「日中はそんなに気にならないんですけど、寝ようとすると気になって眠れないんですよね...」ということを教えていただきました。

これは本当につらいですよね。

しかし、施術を続けて原因から解決することで症状が緩和されたのです。

体をみてみたところ、耳ではなく、意外な部分が原因になっていることが分かりました。

 

①拍動性耳鳴りの正体|血圧のコントロールが鍵

「ドクドクと心臓の音みたいに聞こえる耳鳴り...

「シャーッという耳鳴りとは違って、リズムがある...」

このような症状に悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

こうした耳鳴りは、拍動性耳鳴り(はくどうせいみみなり)と呼ばれています。

難しい名前ですが、要するに「心臓の鼓動に合わせてリズムよく聞こえる耳鳴り」のことです。

実はこの拍動性耳鳴り、血圧のコントロールが深く関係しているんです。

 

血圧と耳鳴りはホースの水勢と同じ

耳の周りには、たくさんの血管が集まっています。

血圧が高くなると、血管の中を流れる血液の勢いが強くなります。

 

例えるなら、水道の蛇口を強く開けたときに、ホースが「ブォッ」と音を立てるのと同じイメージです。

その音が耳のすぐ近くで鳴ると、ドクドクという拍動性の耳鳴りとして聞こえてしまうんですね。

 

「血圧は正常」と言われた方も要注意

「でも私、血圧の検査では正常って言われたんですけど...

そう思われた方もいるかもしれません。

実は、血圧は1日の中でも常に変動しています

検査のときは正常でも、日中の間で乱高下していると、それが拍動性耳鳴りを起こすきっかけになることがあるんです。

 

2021年に行われたコンピュータシミュレーション研究では、血流の拍動の強さが増すほど、耳鳴りとして聞こえる音圧レベルが上がることが報告されました。

参考文献:[拍動性耳鳴りにおける血流拍動の影響に関する多物理連成シミュレーション研究 (2021)]

 

つまり、瞬間瞬間の血圧の波が、耳鳴りに直接影響していたんですね。

また、拍動性耳鳴りで悩む方は、高血圧の方の割合が約44%と、健康な方より高いことも別の研究で報告されています。

参考文献:[高血圧と耳鳴りの正の関連 (2016)]

 

では、なぜ血圧がそこまで乱高下するのか

「ストレスかな?」「年齢かな?」と思う方が多いと思います。

でも、もっと意外なところに原因があったんです。

 

②原因は腹部の緊張|腹大動脈と横隔膜のメカニズム

これは私が施術の中で感じることなんですけども、拍動性耳鳴りで悩む方には、腹部の緊張が強い方が多いという印象があります。

「えっ、お腹と耳鳴りが関係あるの?

そう思われるかもしれませんね。

実は、お腹と血圧は深い関係があるんです。

 

お腹には体で一番太い動脈が通っている

お腹の中には、腹大動脈(ふくだいどうみゃく)という、体の中で一番太い動脈が通っています。

腹大動脈は、心臓から出た血液を下半身に送る、いわば体のメインの水道管のような血管です。

このメインの水道管の周りには、内臓や筋肉がぎっしり詰まっているんですよね。

 

腹大動脈が圧迫されると血圧が乱れる

内臓の歪みや、お腹の筋肉の緊張があると、この腹大動脈が外側から圧迫されてしまうんです。

例えるなら、ホースを足で踏みつけると水が流れにくくなるのと同じイメージです。

 

水道管が外から押されると、中の流れが滞りやすくなります。

すると、心臓は「もっと強く押し出さなきゃ!」と頑張って、血圧を上げて流そうとするんですね。

これが、血圧の乱高下を生むきっかけになっていたんです。

 

横隔膜の硬さも自律神経を乱す

さらに、お腹の上には横隔膜(おうかくまく)という呼吸の筋肉があります。

横隔膜は、胸とお腹を仕切るパラシュートのような形をしている筋肉です。

ここが硬くなると、呼吸が浅くなって、自律神経のバランスが乱れやすくなります。

自律神経は血圧をコントロールしている神経ですから、ここが乱れると血圧の調整がうまくいかなくなるんですね。

 

連鎖をまとめると

つまり、こういう流れだったんです

  腹部の緊張

   

  腹大動脈の圧迫 + 横隔膜の硬さ

   

  血圧の乱高下

   

  拍動性耳鳴り

こうした連鎖が起きていたんですね。

特に夜になると耳鳴りが気になるという方は、日中に溜まった腹部の緊張が、横になったときに血流のバランスを崩している可能性があります。

 

③夜のドクドク耳鳴りを止めたい!腹式呼吸と横隔膜ケアの2つのセルフケア

セルフケアでは、腹式呼吸と、横隔膜をゆるめるケアの2つをご紹介します。

どちらもイスに座ったままできるので、デスクワークの合間や寝る前にも気軽に取り入れていただけますよ。

 

I. イスに座ってできる腹式呼吸

まず1つ目は、腹式呼吸です。

腹式呼吸には、自律神経を整えて血圧の変動を落ち着かせる効果があることが、多くの研究で報告されています。

参考文献:[腹式呼吸が高血圧・前高血圧者に与える影響 (2021)]

 

呼吸の筋肉である横隔膜は、迷走神経というリラックスの神経とつながっているんですね。

ですので、深い呼吸をすることで、自然と血圧のコントロールが整っていきます。

やり方

1. イスに座って、背筋を軽く伸ばします

2. 片手をお腹の上に置きます

3. 鼻から4秒かけて息を吸い、お腹を膨らませます

4. 口から8秒かけてゆっくり息を吐き、お腹をへこませます

5. これを5回くり返します

吐く時間を吸う時間の倍にするのがポイントです。

寝る前や、夜のリラックスタイムに行うと、夜の拍動性耳鳴りが気になりにくくなりますよ。

 

II. イスに座ってできる横隔膜ゆるめケア

2つ目は、横隔膜をやさしくゆるめるセルフケアです。

横隔膜は肋骨の下のフチに沿って付いています。

ここが硬くなっていると、呼吸が浅くなり、自律神経の乱れにつながるんですね。

やり方

1. イスに座って、軽く前かがみになります

2. 両手の指先を、肋骨の下のフチに沿って当てます

3. このまま軽く圧をかけて30秒キープします

強く押す必要はありません。

呼吸を止めずに、リラックスしながら行ってください。

イスに座ったままできるので、デスクワークの休憩中や、お風呂上がりにも気軽に取り入れられます。

横隔膜がゆるむと、深い呼吸がしやすくなりますよ。

こちらのセルフケアは毎日の習慣にしてみてください。

 

まとめ

夜になるとドクドク鳴る拍動性耳鳴りの意外な原因について解説しました。

今回のように、耳の問題だと思っていた拍動性耳鳴りが、実は腹部の緊張や血圧のコントロールに原因があったということがありましたね。

ポイントを整理すると

1. 拍動性耳鳴りには血圧のコントロールが深く関係している

2. 腹部の緊張が腹大動脈を圧迫し、血圧の乱高下を生んでいた

3. 腹式呼吸と横隔膜のケアで、自律神経と血圧が整っていく

このようなメカニズムがありました。

 

セルフケアとしては

I. イスに座ってできる腹式呼吸(5回、吐く時間は吸う時間の倍)

II. イスに座ってできる横隔膜ゆるめケア(30秒)

この2つを一緒に試しましたね。

 

ここまでお話しした通り、耳のマッサージや薬を試してもなかなか良くならない拍動性耳鳴りは、お腹や体全体のバランスに原因がある可能性があります。

当院では内臓の歪みまで含めて全身を調整する施術を行っています。

お悩みの方は、当院までご相談ください。

 

 

監修:樋口亮太/柔道整復師

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